「らくだこぶ書房|21世紀古書目録」クラフト・エヴィング商会 00年12月10日

  • 茶柱の本。「真なる茶柱の神秘」と出会う方法は茶柱というものを忘れること。
  • カバンの中にはいつでも闇がある。向こうからやってくる男の革カバンの中には何が入っているかわからない、枕ほどの大きさの闇が詰まっている。
  • 「A」という本。A16何もなかったから。A41サルを探すことが先決であった。答えだけが列挙された本。
  • 諸君、いま一時考えてみてはくれまいか、かつて男たちが皆、横分けであったあの時代のことを。そこには純然たる美学があった。いさぎよく、思想も迷いもなく、ただナチュラルな黄金比だけがあった。友よ、いまこそ横分けなるものに帰るべきなのだ。あの、なつかしくも美しい。整然として、シンプル。しかし、気障であり粋でもあるところのセブン・スリー。あのシチサン分けに。友よ、我等は待っている。
  • いま、この都市の中で自動販売機が設置されていないのは、唯一、屋上だけではないか?